コーヒーソムリエ試験、6項目は「淹れ方と味の関係」。
味の基本となる原料。
酸味と苦み成分の総量は原料によって決まります。
生豆の状態、焙煎度合い、ブレンドの仕方がコーヒーの味の大半が決定されますが、同じ原料を使ってもいつも同じ味にはならない。
ここで重要になるのが淹れ方です。
気をつけるべき3つの要素とは?
コーヒーの味を変える!抽出時の3つの要素
湯の温度
厳密には粉に接している湯の温度、言い換えると湯を注がれたときの粉の温度。
温度が高いと、成分の抽出スピードが速くなる。
もともと抽出速度の酸味成分には大きな影響はないけれど、ゆっくりの苦味成分は温度が高いと抽出量が多くなる。味の総量が増えて、苦み成分の比率が高まる。
一方、湯の温度が低めだと、味の総量は減って、苦み成分の比率が低くなる。
<湯の温度と味の変化:ペーパードリップの場合>「珈琲大全」より
抽出時間
抽出速度の速い酸味成分は3分でほぼ全量だけれど、苦み成分は3分と5分では抽出量が大きく違う。
抽出時間が長いと、味の総量が増えて、苦み成分の比率が高まる。
コーヒーの粒度
粒度もまた、酸味成分にはあまり影響ないけれど、苦み成分には影響が大きい。粉が小さいと味の総量が増えて、苦み成分の比率が高まる。
<挽き方のカテゴリーと粒の大きさ>全日本コーヒー取引委員会HPより
粗(荒)挽き:挽いた粉はザラメ状又はそれ以上の粗さ
中挽き:グラニュー糖程度の粗さ
中細挽き:中挽き細挽きの中間の粗さ
細挽き:グラニュー糖と白砂糖の中間の粗さ
極細挽き: 細挽き以下の粗さ
<コーヒーの味を決める要素>「珈琲大全」より
タンニンの抽出を防ぐには?
抽出したくない成分の代表格、タンニン。
タンニンは渋みの正体。正式名称はクロロゲン酸類。
カフェインと同じく焙煎によって分解され、イタリアンローストだと約90%が分解。
量が少ないとコーヒーの味に甘味やコクに、多いと渋みの勝ったコーヒーになるので要注意。
タンニンの過剰抽出を防ぐには、粗挽き、分量多め、比較的低い温度(82~83度)でゆっくりと抽出するのがポイント。